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ところ変わって、リンは山崎の部屋に通された。
ここで待ってろ、と告げると山崎はリンを部屋に残して土方のところへと足を運ぶ。
「こ、ここがススムちゃんのお部屋!!
はぅぅぅ……!!
ススムちゃんの香りがしますぅ」
鼻を膨らませて部屋中の空気を胸一杯吸い込んで、ポッと顔を赤らめると火照る頬を両手で包み込むリン。
久しぶりの山崎の愛しい香りをしばらく堪能し、自分がいる部屋をぐるりと見渡す。
お世辞にも広いとは言えない部屋には、小さな文机と桐箪笥、隅の方に布団一式がきちっとキレイに畳まれて置いてあるのみだった。
山崎が毎日使用しているであろう布団を見つめ、リンは涎を垂らしながら己の欲望と必死に葛藤していた。
「ああ……!ス、ススムちゃんのお布団っ!!
潜り込みたいっ、潜り込んでススムちゃんの香りに包まれたぁい!!
でもそんな事したらススムちゃんに半殺し……いやいや3/4殺しにされてしまいます~!!
ぅう~……でもでもっ、やっぱり我慢出来なぁいっ!!!」
あっさりと欲に敗北したリンはそう叫ぶなり、嬉々として頭から布団にダイブした。
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