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山崎に力の限り投げ飛ばされたリンは見事に顔面から落下する。
しかしリンはピクピクしながらもゆっくりと体を起こすと、大きな瞳を必要以上に潤ませながら山崎をジッと見つめる。
両鼻から鼻血がボタボタと垂れていた。
「や、山崎さん……さすがにちょっとやり過ぎなんじゃ……?」
「あ?ああ~いいんですよ、アイツは女の枠にはいってないから。
てゆうか人間かどうかすら怪しいし」
リンの鼻血を垂らすあんまりな姿に平隊士は恐る恐る山崎に話しかけるが、山崎はあっさりそれを否定する。
しかし……、と平隊士が言いかけるとリンがほんのり頬を赤らめながら平隊士の言葉を遮る。
「だいじょーぶですよ!
これがススムちゃんの愛情表現なんですぅ~。
リンのカラダは全てススムちゃんのものですから」
その言葉に、一斉に周りの平隊士達の好奇な目が山崎に集中した。
二人はそういう関係だったのか……などと、どこらからボソッとつぶやく声が聞こえてくる。
山崎は周りのそんな様子に焦って、リンの言葉を否定する。
「な、何言っとんじゃあオノレはぁぁぁぁっ!!
言っとくけどお前には憎しみは抱いても恋心は1ミクロンも抱いてねぇから!!
そういう誤解を招くような事さらっと言うの止めてくんない!?
てかなんか気持ち悪いからその大量の鼻血拭くなりなんなりしろ!!」
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