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一瞬何が起きたのか、
俺には分からなかった。
「お久し振り……」
俺は、あまりの光景に
絶句していた。
「どうしたの?幸ちゃん」
(ああ、そうか……。
今日は、もう疲れてんだな。
疲労が俺に、こんな幻覚
見せてるんだな……)
時計を見ると、23:00。
(今日は早めに寝るかな)
早速、後片付けに入り
香奈美を以前100円ショップで
買ってたボックスに入れる。
「え……?ちょっと……!」
有無を言わさず、ボックスに
付いてる止め具で
開かない様に施錠する。
パチン……!
「ちょっとぉ!開けてよ!」
ドンドンドン!
(……相当な疲労だな。
暴れてやがる。
さて、明日に備えて
寝るかな……)
部屋の電気を消し、床に着く。
ドンドンドン!
「幸ちゃん!開けてよ~!」
(明日には、聞こえなく
なるだろう……。お休み……)
ドンドンドン!
(……まだ聞こえる)
ドンドンドン!
(……寝かせてくれ)
ドンドン……ガチャ!
(……ガチャ?)
タッタッタッ…!
(何か駆けて来る?)
「起きなさいよ、このぉ~!」
幻覚が俺の耳を引っ張る。
(えぇい、寝れやしない……!)
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