球体関節の彼女

Turn2 同棲

私が幸ちゃんの所に来て、
次の日の朝。

幸ちゃんは、仕事がある
らしく、車で出かけた。

――30分前。

｢さて、んじゃ香奈美。
出掛けてくる｣

｢気を付けてね｣

｢くれぐれも、外に
出るとかしないでくれよ。
もし、外に出てみろ。
周りの人が驚くぞ。
それに、車に引かれたり
誘拐されたりされる
危険も有るからな｣

｢あ……、そっか｣

｢夕方には、戻るから
それまでおとなしくな｣

――現在。

……って、言って私を家に
残して仕事に出かけた
幸ちゃん。

さすがに職場まで
着いてくのは迷惑だし……。

体が小さい上に
人形の体だから、
まだ動き慣れてないし……。

ちょっと退屈……。

……そうだ！
お部屋探訪でもしようっと。

良く良く考えてみれば、
男の人の部屋って、
初めて入った様な……。

なんかドキドキする。

木造2LDKか……。

結構広いわね……。

台所はあんまり
使ってないみたい。

あ……、そうだ。
男の部屋って事は……。

ベッドの下にＨな本が
あるとか……。

ｸﾗｽﾒｲﾄから聞いた話だと
結構有るとか言ってたけど……。

有ったらどうしよう……。