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「やっぱりな……。
香奈美……。気持ちは
嬉しいが、無理はするな。
俺は、別にメイド服を
着せたからって、何かを
強要する程、酷くは無いぞ」
「えっ……?分かってたの?」
「いきなり、あんな態度
されたら、分かるさ。
知らぬは本人だけ……。
まぁ、多少願望入って
無くもないがな……。
さて、夕飯にするか。
香奈美。手伝ってくれ」
「え……、うん」
その後、幸ちゃんに色々
聞いた。
税が導入された事、
地上デジタル放送の事、
そして夕方の電話の事も……。
『振り込め詐欺』だって。
怖い……。
何で分かったかって?
幸ちゃん、私の事は
「お前」って呼ばないから。
名前あるのに、
物扱いは嫌だろうって。
ありがとう、幸ちゃん。
「しかし、俺が出掛けてる間に
そんな出来事が、あったとはな」
「いきなり、事故ったとか
電話あった時はびっくり
したけどね。結構多いの?
詐欺って」
「ああ。社会問題にも
発展してる位だ」
夕食の準備をしながら
話す幸ちゃん。
と言っても、コンビニで
買った惣菜とかばかり。
なんだか虚しく見える。
ご飯だけは、炊いてるみたい。
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