Turn1 再会

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彼女が旅立って、 11年の歳月が流れた。   俺は未だに虚しく一人を 貫いている。   ……まぁ、新しい恋もしたが 長続き出来なかった。   かつてのクラスメイト達は、 結婚もして、子供まで 居る様で順風満帆の様子。   (別に高望みはしてない。 一人が好きなだけさ)   そう言い聞かせている自分だが、 只の虚勢に過ぎない。   流石に20後半となると 親もその点に関しては、 うるさくなる。   「幸平(ゆきひら)。お前も そろそろ……」なんて、 実家へ帰る度に聞かされる。   おっと、まだ自己紹介が 済んでなかったな。   俺の名は『真田 幸平』 (さなだゆきひら)。   当時15で、今は26。   仕事は転々として、 今は、地元・山梨にある 製造会社「縦峰電子」 (たてみねでんし) に勤めている。   今日は休みなんで 秋葉原の電気街で PCパーツを物色…… していたら、生憎の雨で 雨宿り中。   駅前通りの時計を見たら、 まだ13時過ぎ。   仕方がないので、 テレビ会館内で、 雨が止むのを待って いるんだが……。 なかなか一向に止む気配がない。   (まいったな……。 本降りかよ……。 まぁ、幸いテレビ会館には 店が沢山有るし、何か 面白い物でも探すかな?)
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