卯月

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  その日、 何度も、 何度も 目が覚めた。 夢の中でさえも、 何度も犯された。 ゾッとするような、 冷たい手。 冷たい指。 それが、 身体中を這い回る感触。 氷のように冷たい舌が、 首筋をなぞる感触。 そして、 自分の中に 強引に捻じ込まれた、 痛みと恐怖。 それらは、 すべて夢ではなく、 現実だった。
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