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「…お前、は、
何なんだ」
掠れた声で、
やっと搾り出す。
『何だと思う』
「…」
『お前の思う通り、
化け物さ。
…ただ、言ってみれば
お前専属の化け物だ』
「俺、専属…?」
『己の姿はお前しか見えぬし、
声もお前にしか聞こえぬ』
「…なんで、俺なんだ」
『さあ、なぜだろうな』
ソイツは悠然と構えて、
俺をからかう様に笑った。
「…俺を、どうするつもりだ」
やっと、
頭が働いてきた。
言葉が、いつもどおり出てくる。
『…どうされると思う』
「知るかよ、
だから聞いてんだ」
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