卯月

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いつも、 アイツのことが気にかかって 暗く沈んでいることが多かった。 あの夜のことが、 自分でも受け入れられなくて、 それでも、 やっぱり夢ではなくて、 自分の身に起こった現実であることを 認めざる得ない。 親も友達も先輩も 「なにかあったの」 と心配そうに声をかけた。 俺は、 「なんでもないよ」 と弱く笑うしかなかった。
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