卯月

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吸われた首筋を 見ても、 なんの痕も、 痣も残っていない。 でも、 あの冷たい舌が、 この首筋を這い回った 感触だけは残っている。 アイツは消える前に言った。 「また、次の朔夜に会おう」 と。 それまでに、 この感触は消えそうにない。
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