21538人が本棚に入れています
本棚に追加
ここは荒野。
空は雲で覆われており、どんよりとした場所だ。
そんな場所にローブで体と顔を覆った一人の少年がいた。
「来るか…」
ローブのせいで少年の表情は伺えないが、辺りが少し緊迫した空気になる。
そして少年に向けて突如空から業火を濃縮した火炎球が放たれた。
《氷護―冷華(レイカ)―》
それに対して少年が魔法を唱えると、氷の華が彼の前に現れて防御壁となる。
キンッ…そんな高い音とともに火炎球が少年の作った防御壁とぶつかると、その瞬間それは凍って砕け散った。
そして火炎球を追うようにして空に現れたのはドラゴン。
しかしただのドラゴンではない。
炎の属性をその身に宿し、獄炎を操ると言われる特殊なドラゴン。
この世界ではフレアドラゴンと呼ばれている。
最初のコメントを投稿しよう!