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◇◇◇
時間を少し遡り、場所は食堂。
雪野がエアリスの面倒を見ていると、突如爆発が起こった。
「今度は何だよ?」
屋敷へのダメージはなかったので、周りを囲うようにして爆発が起こったとすぐに雪野は分かった。
そのため、戦鬼に対して屋敷の周りで構えていたこちらの兵士がやられてしまったという事も。
「まさか…“炎鬼”オリジナルの爆炎罠…!旦那様が危ないっ!」
それですぐに動き出そうとするマリン。
屋敷を囲っていた兵士の魔力が消え、クラセリアの魔力だけが残されている。
戦鬼の魔力は健在なのだから、どう考えてもクラセリアは不利だ。
ゆえに動こうとしたマリンだが…
「あー、メイド。旦那様とやらの所に行くのは…」
と、動き出そうとするマリンを雪野の言葉が止めた。
……かと思うと次の瞬間、彼が座っていた椅子が吹き飛ぶ。
「コイツらどうにかしてからな。」
椅子は魔法により吹き飛ばされ、それを行ったのはもちろん戦鬼の兵士。
爆発が起こってから、既に守りが手薄になった屋敷内部に侵入していたのだ。
標的はもちろんエアリスな訳だが………
《氷冷攻式―絶対零度―》
彼女には戦鬼にとって最凶最悪の執事がついていたのだった…
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