戦鬼

13/20
前へ
/302ページ
次へ
そして最後の防御魔法が氷千華。 これは一定の威力以上…冷華、氷華でも防ぐことが無理な“要塞突破魔法”やSSランクの魔物の必殺攻撃などなど…桁違いの攻撃用に雪野が創った魔法だ。 ちなみに要塞突破魔法とは、複数人が魔力を共有して発動する魔法で、並列魔法ともいう。 その威力は防御魔法がかけられた要塞を突破するために創られただけあって計り知れない。 並列魔法にはその他にも様々な効果をもたらす強力なものがあるが、どれも並の修業では習得できないし、息があっていなければ失敗してしまう諸刃の魔法でもある。 ともかく今雪野が唱えた氷華は雪野とクラセリアを防ぐように展開され、爆発を無力化する 「ちいっ!何だその魔法は!お前ら構わねえ!俺が時間を稼いでいる間に並列魔法を使………え…?」 《氷冷攻式―絶対零度―》 炎鬼は疑問符を浮かべた。 それは何故かというと… 自分以外の戦鬼の兵士達が一瞬で凍りついてしまったからだ。 そしてそれはもちろん炎鬼も狙いにいれていた。 しかし流石は“炎鬼”と異名で呼ばれるだけあって、彼だけは魔法の前兆を感じとり、ギリギリで体をずらした。その結果、右足と右手が凍るだけにとどめたという訳だ。 「な…にが…? くそっ!白ローブ何しやがった!」 「へえ…流石は隊長みたいだな。まあ丁度いい。質問したかったことがあるしな。」  
/302ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21538人が本棚に入れています
本棚に追加