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「あガガガガガ!!」
それにより、幾重にも氷の壁を壊して吹き飛んでいく炎鬼。
さすがに雪野の魔力をのせた本気パンチは威力抜群だ。
そしてようやく最後の氷壁で勢いが止まり、彼は完全に崩れ落ちた。
よって雪野以外立っている者がいなくなる。
それはつまり、これで戦鬼との戦いは完全に終わりを告げた訳だが……
「片付け…どうするんだろうな…?」
改めてこの場を確認すると、けっこう悲惨な状況だ。
周りには戦鬼の兵士が転がっており、クラセリアも気絶したまま。
さてどこから手をつけようか…と雪野が迷っていると………
「殺気…!?」
いきなり殺気を当てられて、雪野はバッとその場から飛び退く。
そして次の瞬間には雪野がいた場所に、光の槍が突き立てられていた。
「白ローブ!!やはりお前は犯罪者だったか!」
そして直ぐ様響く、雪野が二度と聞きたくなかった声。
「ああもう、何でいつも俺に悪い状況の時に現れるんだよ!」
雪野だけが立っていて、周りには屋敷の当主であるクラセリアと戦鬼の兵士が何十人も倒れている…
この光景だけ何も知らない人間が見たら何を思うだろうか?
答えは簡単。
この惨劇を作ったのは雪野だと判断した騎士…ライトは直ぐ様彼の捕縛、もしくは抹殺に移りだした。
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