狂い始めた歯車

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
俺の目の前に広がっているのは…… ついさっきまで戦っていた機体…… バラバラに壊れコクピットが現れた…… そこで赤く染めあげられた人…… 見覚えのある愛しい人…… 何故ここにいる……何故君がコレに乗っている…… 自分の目の前が真っ暗になる…… 微かに通信機から聞こえてくる声…… 自分の知っている人の名をいくどとなく呼び続けている…… 俺はいったいなにをしたんだ……… 何故君にこんな事を……… 荒れ果てた地…… 所々に破壊された機体の破片が落ちていた 「キ……ラ……」 破壊された機体にゆっくり近づく人…… 蒼い髪……翡翠色の綺麗な瞳……綺麗に整った顔……今は悲しげに歪んでいる……アスランの顔…… 「キラ…キラ……」 何度呼びかけても返事が無い……アスランの頬を滴がつたいキラの頬に落ちる…… 「返事を……返事をしてくれよ……キラ……眼を…開けてくれ……」 アスランは動く気配の無いキラを優しく抱き寄せた…… 「キラ…キラ……キラァ!!」 2人以外誰も居ない地でアスランは声を張り上げた…… 自分の手で愛しい人を殺めたこと…… 今まで戦って居たのは……大切な人…… 「ゴメン……ゴメン…キラ……」 アスランはキラに何度も謝った…… 二度と許しを得ることはできないが…… 2人の歯車は何処から狂い始めてしまったのだろう………… 終わり
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!