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「おい、はにーどうかしたのか!?あいつの言ったことなんか…」 長い廊下を歩きながらすずは尋ねる。蜜蜂を心配そうに見つめるすずはすごく切羽詰まったような顔で、自分はそんなひどい顔をしていたのだろうか、と苦笑する。 「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」 「…うん、やっぱりはにーは笑ってる方がかわいーな!」 ……この子は天然のたらしなんだろうか。 やっぱりすずには人を笑顔にする効果があるらしい。 「さあ着いたよ。無理矢理引っ張ってきてごめんね」 すずと蜜蜂が立ち止まったのは、ある大きな教室の扉の前。 その大きな扉を見てすずはぽかんと口を開けたまま。まあ自分も最初はなかなか扉が開けられなかった。 「でっかー…この教室って何っ?」 すずが少し楽しそうな声で聞いてくる。 「生徒会室だよ」 「えっ?なんでオレが生徒会室に?」 …どうやら朝理事長が話していたのを全部聞き流していたみたいだ。 「まあ、後で詳しく説明するからちょっと待っててくれる?」 今理事長の話を繰り返すより、生徒会のメンバーと話し合って説明した方が効率がよい。 「うーんよくわかんないけどまあいいや。ここに用があるんだろ?早く入ろーぜ」 「あっと、ちょっと待って」 蜜蜂はすずの後ろに回り込む。ちらっと一瞥してから元の位置に直った。 「ああ、背中に糸くずが付いてて」 何をしたのか、と訝しげに蜜蜂を見るすずに手の中に持った糸くずをちらっと見せる。ありがとな、と笑顔を浮かべたすずに蜜蜂は言った。 「じゃあ中に入ろうか」 .
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