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「えっとね、すずくんを生徒会補佐に指名します」 …こういうのを場の空気が凍る、っていうのかな。 「「なんでなんでー!?」」 「…え、どういうことだよ?」 皆反応な仕方はバラバラだが、一様に驚いた顔をしている。楽しそうに笑っているツインズとは裏腹に、零は不安そうな顔。 ちらっと夕月を見ると、我無関心、というように紅茶を飲んでいた。夕月が説明する気がないのを確認すると、蜜蜂は小さいため息をつく。 人前で話すのは少し苦手。副会長になってからはそういう機会が増えたので、一応慣れたけど。 「彼は理事長の甥っ子さんなんだ。どうしても、ってことで…ダメかな?」 こんな時期に編入、何か事情があるというのは皆感づいたはずだ。そしてそれは堂々と言えることではない、ということも。 「おいっ、何だよそれ!」 今まで黙っていたすずが声をあげる。 「ごめんね勝手に話進めちゃって。でもこれは理事長がすずくんのことを考えて提案したことなんだ」 「叔父さんが…」 理事長が、という言葉にすずは俯いた。下を向いたすずの表情を見ることは出来なかった。 「「僕たちはいいよー。面白くなりそうだし」」 ツインズは無邪気に笑った。 「でも大丈夫なのか?その…他の生徒たちは」 零は落ち着いて意見を述べる。他の生徒たち、というのは生徒会メンバーのファンの子たちのことだろう。 .
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