超常現象研究会の放課後

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「ぜんっぜん、面白くないッ!」 ミステリ研究会に難癖を付け不当に入手した部室で超常現象研究会の会長である秋葉は叫んだ。 「中目黒! あんた、なんか面白いことしてあたしを笑わせなさい」 秋葉を除いて三人いる会員の中で何故自分が名指しで指名されたのかは分からないが、おそらく以前占い師に言われた、貧乏くじを引く確率百パーセントというのが関係しているのかもしれない。 「具体的にどういうこと?」 言った後すぐに、しまった、と思った。 秋葉の要求に対して下手に出ると己の欲求と勢いに任せて無理難題を迫ってくるのがパターン化しているというのに。 何やってんだ僕は、中目黒は小さく溜め息を吐いた。 「そうね。まずは裸で校内一周してきて頂戴。もちろん逆立ちでね」 いやいやいや無謀だろそれは、そもそも逆立ちできないし、そう反論したくなるが中目黒は堪える。どうやら秋葉は相手が反論すればするほど燃え上がるタイプのようで、最終的に要求の難易度が飛躍的につり上がっているのがお約束になっている。
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