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「ほら、満場一致で可決よっ」
「やめません? ねぇ、やめません? もっと高校生らしい健全な罰ゲームにしません?」
そもそもここ超常現象研究会だよね? と多少の反撃を試みる中目黒だがそれがどれほど秋葉を説得できるのか。いつの間にか罰ゲームになっていることには誰も異を唱えない。
「だってだって! 超常現象なんてなーんにも起きないんだもの!」
そうですわよね、と白銀が続けた。
「超常現象研究会に入ったものの幽霊一匹にすら遭遇しないのですもの。秋葉ちゃんの気持ちも分かりますわ」
自分の気持ちを察してもらえたのが嬉しかったのか秋葉は白銀に抱きついた。
「白銀さん! あなただけはあたしを裏切らないと信じていたわっ」
背の低い秋葉の顔はほどよく膨らんだ白銀の胸に押し付けられている。
羨ましくなんかない、中目黒はそう自分に言い聞かせる。
「でも、秋葉ちゃん?」
「ん、どうしたの?」
「毎日毎日部室でお茶してるだけで超常現象に遭遇出来ると思ってるのかしら?」
なにか、黒いオーラが周りに漂っている気がする。
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