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『お…‥…… や…ぱ …‥……のか?』
『…‥…ょ…‥…だって …も…‥し』
だれ?
話し声がする 声からして 男のようだ ふたりで何かを話している
瞼を 開けると 光が 目に焼き付いた
「お やっと起きたか 心配したぞ」
視線をさまよわせると
あたしの 寝ているベットの右に男が腰かけているのを見つけた
もしかしたら、あたしを助けてくれたのだろうか
お礼を言わないと
「あ あたし…‥……」
起きあがろうと 頭を持ち上げて右肘を付いて 上体を起こそうとすると
ズキッ
「! っ~…‥…」
鋭い 身を貫くような痛みが からだに突き刺さる
とっさに肩を押さえると布越しに生暖かい感触がした
「あっ おいっ!? 大丈夫か?」
男もそれに気づいたようだった
「おいっ 湊(みなと)」
彼が叫ぶともう一人 男が出てきた
「どうし…‥…あちゃー 傷口開いたみたいだ」
起き上がっちゃダメだよと 優しく けど 怒ったような目で あたしを見てきた
「ご ごめんなさい‥…」
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