プロローグ 月の光~MOON LIGHT~

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食堂に入ったら、いい匂いが漂ってきた。 ナナ 「ほら、お兄ちゃん早く早く~」 ユウ「はいはい、わかってるよ」 そんなことをいいながら、席に着いて目の前の料理を見る。 うん…いつもながら、豪勢だ。 パンに、目玉焼き、さらには色とりどりのサラダ。 ユウ 「それじゃ、いただきます」 …………… ……… … 食べている途中、サラダのトマトが目にはいり、夢で出会った少女のことを思い出した。 …あの、魅入ってしまいそうな、だけど、どこか恐怖を感じさせる、あの赤い目……。 ナナ 「どうしたの?お兄ちゃん」 ユウ 「あっ、いや、なんでもない…」 …今は食事中なんだから、今は目の前の朝ご飯を食べなきゃね ユウ 「ごちそうさま」 ナナ 「や~っと、片付いた。お兄ちゃん、今日の仕事、わかってるよね?」 ユウ 「あぁ。子供達、みんなの部屋の掃除に洗濯だろ?」 ナナ 「うん、よろしい。それじゃ、頑張ってね~お兄ちゃん」 …いつもと変わらない、院での生活…。 …今日は、いや、…明日からは、何か違う生活にかわるかもしれない…。 そんな気がした。 …………… ……… …
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