試合開始

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そんで、今日。 まさか、あそこまでやるとはな。 予想外の展開に戸惑いながらも、 嬉しい気がした。 やっぱ、俺の思った通りの奴だ。 お前ら、授業を聞け 大声で怒鳴る上山 美月。 怖がってねぇ。 しかし、事の大きさを理解したのか、 急に顔が青ざめた。 こいつ、単なる馬鹿だったりして。 すると、美月が何かを決意したように顔を上げ、 凜と立つ。 「あんたの……根性、叩き直す!!」 ビシッと指を指しながら美月は言った。 ますます面白ぇ 俺に真っ向勝負を挑んできた。 初めてだ。 野郎ならともかく、 女が勝負を挑んでくるなんて、 前代未聞の話だ。 「フッ…気に入ったぜ。お前のこと」 マジで気に入った。 いいよ。 お前が望むなら、勝負してやろうじゃねーか。 俺を叩き直す? やってみろよ。 俺の退屈しのぎに、俺の良い玩具に。 美月は心底嫌そうな顔をして、 「はぁ!?……こっちは願い下げだぁーーー!!!!!!!!」 なんて言ってくるもんだから、 俺はくっくと笑った。
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