支え

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あの激戦から またいつも通りの生活に 戻った。 クタクタに疲れた状態で 大介は帰宅した。 大「ただいま…」 母「おかえり… 遅かったじゃない? …どうしたの?」 大「ちょっと…ね 風呂…入ってくるわ」 母親との会話も 少しダルく感じて 適当に誤魔化して 風呂場へと向かった。 ………… …チャポー…ン 蛇口から 浴槽に垂れた水滴が 音をたてる。 その音は 静かに風呂場に響いた。 フ―……ブクブクブク… 息を長く吐くと 体がずり落ちて 顔が半分湯につかった。 …チャプ 両手を水中から 手首まで出して見つめる。 滝川 龍弥の球を打った感覚が まだ手に残っていた。 速く…重い直球。 バットに当てるのが 精一杯だった。 .
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