10月のこと

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「アタシの友達連れてきたぁ!」 その日、アキとマナミが女の子を連れてきた。アキ達は俺の地元の後輩で2歳下の高1。頻繁に遊ぶメンバーだ。 そんなある日の、たまり場になっている俺の親友、小笠原の家での出来事だった。 「あぁ、とりあえず入れば」 俺と小笠原がアキ達とその女の子を向かい入れる 「フジ、遠慮しないで入って!」 フジ?…2こ下のフジって藤島ユウか? 「お邪魔しまーす!」 明るく元気に、初対面にも関わらず堂々と彼女は上がり込んできた。 髪が長く背が高い、○○高校の制服を着たギャル。間違いなさそうだ。彼女に俺は質問した。 「あのさ、フジってさ藤島ユウちゃんとか言う子?」 「えっ?そうですけどーマッサ先輩ってアタシのこと知ってるんですか?」 「知ってるっしょ普通。前に武田先輩と付き合ってた子だよね?」 「あー!アハハハハ!そうです、そうです!ソッコー別れましたけど」 あっけらかんと笑った。 ヤンキーばかりの地元は狭い。武田先輩みたいに有名な人だったら尚更、俺たちみたいな後輩にも色んな話が入ってくる。 藤島ユウはその武田先輩と付き合ってたんだ。名前くらいは知っていた。 「小笠原君さぁ、これからはみんなで遊ぶ時はフジもここに連れてくるからねん❤マッサ君もよろしくぅ」 「あぁ、いーんじゃね?女の子は数が多くても問題なし!」 「本当ですか?これからマジで図々しくアタシ来ますよ!」
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