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翌日、いつものように出勤した恵は自席に付くとパソコンの電源を入れた。その間に、給湯室へ向かいお湯を沸かした。
「おはよう、相変わらず早いわね」
「おはよう」
給湯室のドアから姿を現したのは同僚で友人でもある彼女。飯田 佳代。栗色の髪は少し赤みがかっている。身長は小柄でとても可愛らしい女性だ。同じ女からみても可愛いと思えるがそんな彼女ももうすぐ三十路。なぜか意気投合し今ではプライベートも共に過ごすほど仲良しだ。
「昨日はごめんね。」
隣に立ち謝る佳代に苦笑いを浮かべる。
「クスッ平気よ。」
「純君…だっけ?会えた?」
「あ…」
そうだ。夕べのことが凄過ぎて純の失恋などすっかり忘れていた。
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