茶色の瞳～恵編

最悪な日

「何なのよ！馬鹿にするにも程があるわ！」

現在この上なく腹が経ちまくってる彼女。

柏木　恵（ｶｼﾜｷﾞ　ﾒｸﾞﾐ）
今日で二十歳になった。
付き合って半年になろうとしている彼氏は仕事で忙しくなかなか会えない状態が続き、寂しさから彼のアパートまで押しかけて待っていようと思ってアパートまで行ったのが１時間前。
部屋には明かりがついていて自分の誕生日なのにお祝いもしてくれない彼にイラつきながらも部屋へ向かった。チャイムを押しても一向に出てこない彼にさらに怒りが増しドアに手を掛けるとカギは開いていた。不思議に思いながらもドアをそっと開ける。中からテレビらしき音が聞こえその音声に交じり会話しているであろう声が少しだけ聞こえる。

電話でもしているのだろうか？そう思いながら足を踏み入れた。