茶色の瞳～恵編

最悪な日

そっと玄関のドアを閉めるとふと目に付いた靴。
いつもは彼の革靴があるのみ、それが今日は黒のヒールが揃えられていた。

嫌な予感がする。

この予感外れたことは過去一度もない。でも、今回だけは外れてほしいと祈りながらゆっくりと中へ入りリビングのドアをそっと開けた。
しかしリビングには誰もいない。
まさか…まさかね。
頭では思っていてもなぜか足は寝室に向かっていた。

「っ！」

ベットに座っている彼。そしてその隣には…シーツで体を隠すように横になっている女性。
でも…

予感は的中した。