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音がした部屋、それは和室からだった。
新八は恐る恐る和室の襖に手をかけ、ゆっくり引く…。
「ごくっ…;」
そして中の様子を見る。
するとそこにはッ…。
「ィテテテテッ…;」
和室の真ん中にあったテーブルが真っ二つにへし折られて、その上には妙に派手な姿をした男が尻餅をついていたのだ。
「イッテェ……一体何が起こったんだぁ?………ん?」
男は新八の存在に気づいた。
「だ……誰…ですか?;」
新八が声をかける。
「えっと……おたくも…どちらさんだ?;」
「新八ぃ~、何が落ちてたんだぁ?;」
銀時が木刀を構えながら寄ってきた。
「ぎ…銀さん、変な人が;」
「マジか!?」
「いやいやいや! 俺変じゃねぇだろ!」
「うるさい! 空から落ちてきたら明らかに変だろ!」
「誰だよコイツ! 間違いなく変な奴だろ!
服が派手過ぎるし!」
「何言ってんだよ! これは俺の普段着なの!」
男が必死で抗弁する。
すると男はふと何かに気づく。
「あれ……そういやぁここどこだ?」
新八に尋ねた。
「ここは万事屋銀ちゃんです!」
「……万事屋…銀ちゃん…?」
「そうです! そしてこの方こそ、万事屋銀ちゃんこと坂田銀時です!」
「えっへん! 恐れおののけ変人野郎!
この坂田銀時が成敗してくれる!」
「……坂田?…知らないなぁ;
…というか俺、さっきまで長篠に居たんだけどなぁ…」
「……は?…な…長篠?」
銀時が聞き返す。
「あぁ…そうだけど;」
「あの…ここ江戸ですよ?」
「Σえぇ!!? なんでだ!?」
「というかおぃ変人野郎、お前名前は…?」
「俺か? 俺ぁ慶次…前田慶次だ」
「え…前田…慶次?
銀さん…慶次って…あの前田慶次ですか?;」
「…あの前田慶次しかねぇだろ…;
いや…あの…ちょっと待って…。
どういう事ぉおおッ!?」
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