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「どわぁあああッ!!」
「うおぉおッ!!」
『ドオォォオンッ!!』
「ッつうぅぅ…;」
「大丈夫ですか政宗様っ…;」
「Noprogrem…;
それより、一体何が起こったんだ?」
「分かりませぬ…;」
「あの船の光に包まれて…それからが分からねぇ…。
そんで…この建物は…」
「誰かの敷地内かもしれませぬ…。
もしや捕らえられたかッ…!」
「ぃや…それはねぇ……空にshipはねぇし、屋根は穴が開いてる…。
ここが牢屋なら随分simpleな逃げ道だぜ」
奥州の独眼竜こと伊達政宗とその右目である片倉小十郎は、長篠に現れた謎の船が放った光を浴びて、どこかの建物に落下したのだ。
これは前章の前田慶次の件と同じだ。
「とりあえずここを出ましょう。
あまりここに居てはお住まいの方に迷惑をかけます故…」
小十郎が立ち上がり、辺りを見回す。
「政宗様、立てますか?」
「…あぁ立てる……Σ…伏せろ小十郎!」
「何ッ!?…Σうぉッ!!」
刹那、後ろから銀色に光る尖鋭な物が、小十郎に襲いかかってきた。
小十郎はそれを瞬時にかわした。
「刀!?……敵か!」
振り向くと、刀を構えた黒い姿の侍が居た。
小十郎も刀を抜く。
「黒い侍だと…!?
てめぇ何者だッ!!」
「何者だと……? 勝手に落ちてきやがってよく言うぜ…」
黒い侍はドスの効いた口調で返してくる。
だがこの侍の声、小十郎には聞き覚えがあった。
「誰だと言ったお前が名乗れ…てめぇ、何者だ…」
再び侍が小十郎に尋ねた。
やはり小十郎には聞き覚えがある…。
この口調…声……明らかに筆頭、伊達政宗の声だ。
だが政宗は小十郎の横に居る。
「…おぃ小十郎…」
またドスの効いた声。
今度は政宗だ。
「ど…どうなさいました…政宗様;」
「ここは大人しく刀を鞘にしまえ……」
「なんですと!?……Σッ!?」
小十郎と政宗は、既に黒い侍達に囲まれていた。
「迂闊だった…不覚;」
小十郎は刀を鞘にしまった。
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