第二章:竜と鬼とドSとゴリラと

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---- 局長の部屋を出た政宗と小十郎は、屋敷の縁側で空を眺めていた。 「まさか未来に飛ばされるとは思ってもみなんだ…;」 「あぁ……しかも俺達が狙っていた天下を、あの三河の小僧が穫ったなんてな」 兜を外した政宗の髪が、風に揺らされている。 「未来ってのはぁすげぇよ小十郎。 船は飛んでるし、デカい建物が建ち並んでる…」 「中でもあの銀色に光る柱…人が作ったとは思えませぬ;」 銀色に光る柱…ターミナルのことである。 先程まで2人はこの屋敷の局長、近藤 勲と話しを交わしていた。 自分達が今まで長篠に居たこと、船のこと、全て小十郎が語った。 対して近藤は、ここの時代、場所、そして自分達はどういう組織なのかも…全て政宗らに語ってくれた。 「武装警察、真選組…彼らはこの国の治安を護る者のようでございまする」 「ruleを護るって…あんな強面揃いの輩がかぁ? 百姓や町人は顔みただけでビクビクすんだろ…。 特にあの鋭い目つきの奴…人を見る目じゃねぇだろ」 人を見る目じゃないような鋭い眼差し……政宗と同じ声、小十郎に刀を向けたあの侍の事だ。 「確かに、あれは人斬りの目。 そしてあの気配、人並み以上でございます」 「それは俺の事か? お侍さんよぉ」 「ッ…あなたでしたか!」 小十郎と政宗の背後には、あの鋭い眼差しをした男が、煙草というものを吸いながら立っていた。 「そうだ、てめぇの話ししてたんだぜ? 目つき悪くてみんな逃げ惑うんじゃねぇかって」 政宗がほくそ笑みながら男にガンを飛ばした。 「ほぉ…そいつぁ嬉しいなぁ。 ところでお前、本物の伊達政宗なら…剣の腕は確かなんだろうな?」 鋭い眼差しの男も政宗を睨みながら、煙を口から吐いた。 「あぁ? どういう事だ?」 「俺ぁまだてめぇらの正体を信じた訳じゃない。 だが、剣の腕が上手いなら、本物ってことだと信じてやる。 ということで独眼竜、俺と勝負しろ」 「何ですと!?」 「上等だ…面白ぇ」 「まッ…政宗様っ!!;」 -
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