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そして遂に僕の番が来た。
看守を殴り飛ばしたのだ、自業自得だと思う。
この世に思い残す事など何もない。
君がいなくなった今…未練など、無い。
けど、ココロが叫ぶ。
「もう少しだけ生きたい」
生きて君に…
最後に君に「アイタイ」
そんな小さな欲望が
僕に生への執着心となって締め付ける。
ふとした瞬間──
走馬灯のように甦る
君と僕の過ごした日々。
君がくれた暖かいものが一つ一つ僕の生きる糧になっていたんだ。
前までいた獄舎の中とは違い、光が全く入らない闇の中。
その中で響くのは囚人のうめき声に混じる僕の泣き声。
ふと視線を横にずらした先にある君から僕へと渡った文という名の一輪華。
闇の中に一つ綺麗に咲く一輪華。
生きていく世界が違い過ぎているけれど、僕は必死に手を伸ばして掴んで握るんだ。
二度と破かれないように、
二度と失わないように。
「神様、こんな囚人という苦しい運命を背負った僕に最後に願いを聞いて下さい…」
「僕をあの子と話をさせてッ‥」
狭く、暗く閉じたその部屋に
切なくただその声は響くばかり。
胸も 息も 苦しくなってきた。
もうじき僕は死んでしまうのだろう…
でも心残りが一つだけ…
せめて君の名前だけでも
「知りたかッタ…」
fin.
ありがとう。
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貴方に逢えたこと。
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それが私の14歳になっ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
て一生害に初めて出来
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
た素敵な思い出です。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
貴方に逢えて良かった
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
また来世で逢おうね。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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