光に闇が差し掛かる頃

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パジャマ姿のそいつに言われて、改めて時計を見ると午前三時。怒鳴られるのも無理はない。 「サピロス~、イオが急に俺を襲ってきて」 「は?フザケんな」 今度は口論を始めた俺達の脳天に、サピロスの拳が降ってくる。 「うるせぇ!!」 うるさいのはどっちだか。脳天を打たれて目眩がする上に、大声で怒鳴られたら気絶するぞ、普通。 「姐さん、ガサツ~。そんなんだから彼氏いない暦=年齢になんだよ~?」 余計なことを言ったキオーンにサピロスは我慢できなくなったらしい。 「余計な、お、せ、わ、だぁ!!」 女とはとても思えないような鉄拳を繰り出す。 「はい、はーい、ストップ~」 が、後ろから羽交い絞めにされ、一瞬バタつくが、自分を羽交い絞めにしている人物を見、すぐに落ち着いた。 「キオとイオはさっさと寝る。サピロスはとりあえず落ち着く」 「へーい」 「騒いでスンマセン」 特Aクラス寮寮長のステファノスに逆らう人間はまずいない。横暴なサピロスもだ。 「明日は学校なんだからね。遅刻はだめだよ」 俺達が頷くとサピロスを連れて部屋を出て行った。 ベッドに身を投げるとすぐにキオーンの寝息が聞こえてきた。 目を閉じ、また悪夢へと意識を投げ出した。 二度と目覚めないことを願いながら……。
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