光に闇が差し掛かる頃

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「俺は、」 クラス中が息を止める。 「俺は、虐げられていると思ったことは、ない。他の奴らがどうかはしらねぇけど、俺は今の奴の言いなりになる気はない」 俺の言葉で、安堵が広がる。 簡単だ。簡単にこいつ等は騙される。その為に、そうなる様に接してきたから。 自分の、隠れ蓑になる場所を作ってきたんだ。 『職員に連絡します。生徒を直ちに帰し、職員室に集まって下さい』 校内放送が流れ、教師が早く帰れと生徒を急き立てる。 「今日は、寮から出ないように!!」 そう言って、俺達を教室から出すと、職員室のほうに走って行った。 「イオ、帰るぞ」 他のクラスの奴らが俺をじろじろと見るのを庇うようにして、キオーンやステファノス達が俺を引っ張る。 この学校には、俺を合わせて三人のハーフがいる。その中で、周りに見方が残るのは恐らく俺だけだろう。 「気にすんなよ、私達がいんだから」 「こんな事くらいで落ちこまねぇよ」 自分より他人。 そう言う奴らだと分かってて、こいつらに近づいたんだから。
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