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あるところにこの世界を創造した男が居た。
彼は気の向くままに世界を壊し、癒し、また壊しを繰り返していたのである。
しかしその事に誰も文句は言えなかった。
所詮世界は彼の玩具であり、また私自身もその一部であるのだから。
( ^ω^)「退屈だお」
( ^ω^)「僕は退屈なのだお」
そう彼が呟いたのは何度目だろうか。
少なくとも軽く百は越えているだろう。
彼の退屈が収まることは無い。
彼は生きる事が退屈だからと、死んだこともある。
…結局のところ死んだ方が退屈だったので生き返ったのだが。
生きるのも死ぬのも生かすのも死なすのも、彼の自由なのだ。
彼が作った世界なのだから。
( ^ω^)「ふむ、この街をどう壊すかを考えれば退屈じゃなくなるかもしれない」
とある街をどうやって壊すかを、また違う街を実際に壊して考える。
そうしてまたひとつ壊れていく世界に私は泣いた。
( ^ω^)
だがそれでも、彼は笑っていた。
退屈そうな顔をしながらも笑っていたのだ。
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