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葬儀が終わった翌日、警察署から電話があった。警察官は気まずそうに私を呼び出した。
警察署に着くと、先週と同じ警察官が対応した。
「また聞いて頂きたいものがあります」
「もしかして、電話に録音されていた音声ですか?」
「その通りです……」
警察官は、おもむろに再生ボタンを押した。
「親愛……なる……友……よ……」
「!!!!!」
「迎えに……来たぞ……。さぁ……」
紛れもなく弟の声だ。そう、あの聞き慣れた声……。これで、私の予想は当たってしまった。
間違いない、次は長岡の親友で、その次はその親友だ。……待てよ……長岡は友人が少ない男で、生前親友と呼んでいたのは弟と…私の親友でもある長谷川だけだった。つまり…私が次の次辺りに殺される確率が高い。
その時のショックは測り知れないものだった。生まれて初めて確実に迫る死を予感した瞬間であった。私はそのまま床に倒れてしまったのであった。
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