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レイヴンの方はどうなった?
友達からお望みの物は貰えたのか、まあ無理だったとは思うがな」
『ほう、どうしてそう思うのです?』
「ただのカンだ、ジャーナリストのな」
『予想と違いますね。
私はてっきり“昔のカン”の方を予想していました。
――レイヴン君は友達に逃げられてしまったそうです。
お茶も召し上がって貰えなかったそうですよ』
「そうか」
『そして、幸運な事に彼がアナタの直ぐ近くに来ています』
「何?」
『彼もまた、お友達を助けるのが目的のようですよ。
――黒川柚月、こっちの世界では多少名の通った護り屋です。
彼と黒川柚月は、古くからの友人だと情報が上がって来ています』
「ああ、ソイツには会った。
多少手合わせをしたが、中々の逸材だなアレは。
まだ不足がちだが、経験を積めば十分に化ける可能性がある」
『なるほど、そうでしたか。
ですが、今は黒川柚月に用は有りません。
アナタは彼の捜索を行い、JUSTICEを奪取して下さい』
「了解した」
そして『後にメールで顔写真を送ります』という向こうからの一言で通話は切れた。
今の通話は電話ではない。
こんな場所では電波は届かない。
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