第一章

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C兵器とは、ABC兵器の内の最後のCの事である。 A(核兵器)、B(生物兵器)、C(化学兵器)と三種類有りサディントンはそのCを使い、街ごと消滅させるつもりでいるのである。 「レナード君、さあどうする? 君が最も忌み嫌う大量殺戮兵器が幕引きをしようとするのを、君は止められるのかな。 君がこのままテロリストを逃がすような失態を犯せば、私は躊躇わずスイッチを押そう」       ◆ 「ああ、アンタの言う通りに俺はやった。 この大量の武器はどうする? 俺一人じゃ流石に全部は持って帰れんぞ」 『アナタが自らの手で全て持って帰る必要は有りませんよ。 扉を開けてくれさえくれれば…… その後の事は私がやります』 「相変わらず、アンタは表舞台に顔を出す気はないらしいな。 汚れ役は俺の役目か……まあお似合いだとは自分でも思うがな」 『自分を卑下する事は有りませんよ、自信を持って下さい。 本来ならば様々な方面に顔の効くゲイル君に頼む筈だったのを、君は的確にやり遂げてくれました。 ゲイル君も優秀でしたが、君は君で優秀なのです』 「ゲイルか…… 新聞の見出しに出てたな。 確か狙撃された、だったか。
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