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「そうなの!?」
木下は呆れたみたいに
額に手を当てる
「あのなー!
好きでも無い男子に女子が
手作り弁当なんか渡すか?」
「いや、でもまさかね…」
「好きでも無い男子に
でっかいハート型のチョコを
女子がバレンタインに渡すか?」
「た、確かに…」
じゃあ本当に長谷川は俺の事…
「隼人…お前は鈍感すぎだ!」
バーンと言う効果音が付きそうな勢いで人差し指を俺に
突きつける
「気づかなかった…」
「今日の帰りにでも返事
返した方がいいぜ」
俺が「わかった」と言うのと
同時に先生が来て席に着く
「えー今日は転校生が来ていますどうぞ」
先生にどうぞと言われて
転校生が前に出る
「始めま、して…
高野楓(たかのかえで)と
言い、ます…」
最後に聞き取れないような
小さな声で
「よろしくおねがいします…」
と言ったのを何人の生徒が
聞き取れたのだろうか?
「か、か、かか、可愛い!」
そう言って立ち上がったのは
もちろん木下である
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