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「名前で……呼んでくれた」
聞き取れないような小さな声で咲夜は何かを呟いた。
「なんかいったか? 」
「な、なんでもないわよ。
そうと決まれば速く行って済ませましょう」
咲夜は俺を腕を引っ張ると、スピードを上げた。
確かに、速くいけば、それだけ速くことを済ませられるな。
「それにしても……」
鼻歌をしながら、嬉しそうな顔で進んでいく咲夜。
「何かいいことでもあったか? 」
「別にないわよ 」
俺は先を見る。
まだ、遠くて上手く見えないが、そこには街の一部が見えていた。
「いくわよ! 」
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