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ドンドンドン
しばらくするとまたドアを叩く音。
インターホンが壊れているから鳴らないのだ。
「たつきぃー?」
女の声。
「開いてるー」
外にも聞こえるように、大きな声で部屋から返す。
「じゃ、俺帰るわ」
健太郎が膝に手をついて立ち上がる。
「おー」
健太郎と入れ違いで入ってきたのは神野仁美。
同じクラスだったやつ。
「ひさしぶりぃ。春休みになってから連絡くれないんだもん」
ちょこんと俺の横に座る。
こいつ、誘ってる。
すぐにわかった。
普通にかわいいんだろうけど、俺はあの子を知ってしまったから。
今までのようには思えなくなってる。
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