2-1.信号

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「おはよう、愛奈ちゃん」 玄関にはにっこりと笑う祐輔くんがいる。 「おはよう祐輔くん!」 あたしの頭のてっぺんからつま先まで見る。 「かわいいね」 ………へ??! い、いきなり何を…? 「似合ってるよ」 ああ、制服のこと。 びっくりした…。いきなり言うんだもん。 「祐輔!時間ないって言ってるじゃん」 「ああ、ごめん。  じゃあ行こうか愛奈ちゃん」 「あ、うん!」 「いってきます!」 「いってらっしゃい」 ウインクをしながら姉が耳元で囁く。 「かっこいい彼氏、ゲットしなよ?」 !!!! なっ、なっ…!! 顔が熱くなってるのがわかる。 「ふふ。いってらっしゃい」 ……バタン 姉は微笑む。 ドアは閉じた。
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