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「バウマン大尉入ります!」
バウマンはそう言って扉を開け、右手をまっすぐ高く上げて敬礼した。
空軍式の独特な敬礼である
「来たか」
中にいた指揮官らしき人物は何か書いていたのか万年筆を動かす手を止め立ち上がった。
「君があのバイヤー少将…いや、特進されたから大将だな。バイヤー大将の娘さんか」
そうエルナに話しかけたのは第3飛行隊の指揮官エルンスト フォッケ少佐。
前大戦にも参加した叩き上げの指揮官である。
撃墜機数は8機。5機を撃墜すればエースと呼べるパイロットの世界である。
開戦劈頭からエースに率いられている。
それが第3飛行隊の強みだった
「正式な着隊は明日になる。まだ機体も揃っていないから訓練もできない。だから今日は小隊の者と顔合わせだけしておけ」
フォッケがそう言うと2人は敬礼して部屋から出て行った
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