別れの冬、出逢いの春

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「あの…」 「あーはいはい何名様ですか?」 百瀬がいなくなってから直ぐに、客がやって来た。 「あっ新澤?」 「わっ…新城!」 エプロンを外し、客の顔をまじまじと見てみれば俺が全力で恋をした新城だった。 久しぶりに見た新城は、髪が少し伸びたくらいで他はあんまり変わってなかった。 「変わって無いなお前」 「お前もな新澤、石垣ってどこにいる?」 「今、電話する」 俺の好きな笑顔を浮かべてる新城を見ると、あの時の事は吹っ切れたのかと少し安心する。 安心するのと同時に、ずっと心の奥に閉まってた恋心の芽がまた姿を現す。 「108号室、後でピザ届けてやるよ」 「良いよ気使わなくて、今度飲みにでも行こうな」    
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