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先輩Cは握り拳を翼の顔面目掛けて突き出した。
だが、翼はその行為にまったくひるみもせず、先輩の動きを完璧に見極めていた。
先輩の拳が翼の顔に届くまであと1センチというところで、
ササッ
先輩C「!!!」
翼は先輩の手首と胸ぐらを掴み、一本背負いの体勢に入った。しかも、先輩Cは渾身の力を前に向けていたため、翼はその力を利用した。よってこの一本背負いはただ地面に倒すものではなく、正面に吹っ飛ばす技となった。
先輩Cの体は簡単に宙に浮き、先輩の抵抗など無視して前に体が向かった。
先輩C「ひっ!」
先輩Cは二メートル近く飛んだ。
ドダァァァァアン!
翼以外のその光景を見ていた人達は全員片目をつぶった。
先輩C「あ……かっ……はぁ…」
先輩の苦しみに満ちた声が体育館に静かに響いた。だが、そんな状態になっているにも関わらず翼は先輩の腹に足を押し付けた。
先輩C「ぐぁぁぁぁあ!」
他の先輩達の顔が青ざめ、恐怖の念が込み上げる。
先輩B「お………お前なにしてんだ「ねぇ先輩。」」
翼は先輩Bの言葉を遮り、先輩Cに話しかけた。
翼「因果応報って知ってるぅ?」
先輩C「あ……あぁ?」
翼「善か悪の行為をした者には、それ相応の報いがあんだよ?俺の好きな日本の格闘ゲームに出てきた言葉♪」
先輩C「そ…それが…なんだっつうんだよ……。」
翼「谷に悪の行為をしたから、あなたには悪の報いがあるでしょ~ね~?だから、これが悪の報いだ!!」
翼は先輩Cのわき腹にトーキックをした。翼のつま先が先輩Cのわき腹にめり込んだ。
先輩C「ぐわぁぁぁあっ!」
先輩Cの悲鳴が上がる。しかし、翼は
翼「谷が受けた痛みはこんなもんじゃね~ぞ~?」
今度は胸ぐらを掴んで、持ち上げた。
翼「よいしょお~!!」
今度は顔面を殴った。
先輩C「う…うあ……。」
翼「ふふふ~♪」
翼は先輩Cの胸ぐらを掴み、体育館の入り口まで引きづった。
翼「カス先輩達はさっさとコイツを連れて、帰れ~!」
先輩全員「ひ、ひぃぃい!」
先輩達は恐れをなして、走って体育館を出て行った。
翼「むふふ~♪これでバスケ部は生まれ変われるね~♪」
翼はバド部しかいない体育館でニヤけていた。
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