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一方、武実達は…。
武「ふぅ。けっこう走ったし、たまには筋トレすっぺ」
八「そうだな~。筋トレなら先輩達も許して…………」
会話途中に八ヶ島の言葉が驚いた顔と共に止まった。
武「真次…?」
武実は驚いた顔をしている八ヶ島の視線の先に目をやった。
武「………………え?」
先輩達が一人の先輩を担ぎながらこちらに向かって歩いてきた。
先輩達も武実と真次が目に入り、歩みを止めた。
先輩A「武実……。」
武「先輩?どうしたんすか?」
先輩Aは下を向き、小さい声でつぶやきかけた。
先輩A「あのよ……俺達、事情があって…バスケ部辞めるからよ………お前たちだけでがんばってくれや…。」
武「せ、先輩……?」
先輩A「じゃあな……。」
先輩Aがそういうと、他の先輩達と一緒に全員帰っていってしまった。
八「せ、先輩達が部活を……辞める………?」
八ヶ島は驚きの顔から一変し、喜びの顔へと変化した。
八「や、やったじゃん!武実!俺達、一年間我慢しなくてもいいんじゃん!普通にバスケできんじゃん!」
八ヶ島は嬉しさのあまり、武実に抱きついた。
だが、武実は…。
武「そ…そうだな……。」
八「あれ、全然嬉しそうじゃないじゃん?一番バスケしたがってたやつがさ。なに?先輩にいてほしかったの?」
武「いや、そういうわけじゃないんだけど……なんつうか、なんで突然退部?って思うんだ。」
八「ああ、なるほど。たしかにそれは不思議だけど。どうせあの人達のことだし、バスケに飽きたんじゃないの?」
武「そうなのかな……。」
八「そうだよ!んなこと気にしないでさ!さっそく体育館でバスケしようぜ!」
武「お、おう……………あれ?アイツは……。」
今度は武実の目に一人の人物が入ってきた。
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