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武「……誰?」
「お前わざとだよな?」
武「冗談だよ。洸」
「田華藤 洸(たかとう こう)だ。よろしくな、翼くん」
洸は挨拶をすると、屋上の畜水タンクのある高台からジャンプで降りてきた。
翼「え~と、まずはよろしく。そして、なぜ俺の名を?」
洸「昨日、拓馬にお前の話を聞いたんだよ。」
翼「谷に?」
武「洸は谷の幼なじみなんだ。ちなみにバスケ部に残った三人のうちの最後の一人だ。」
翼「キミが……。」
洸「そう。バスケ部一年生の辞めなかったメンバーの内の一人。ポジションはパワーフォワードだ。」
洸はガタイもガッシリしていて、身長も183センチもある。
センターでもいいくらいだ。
翼「PFか。俺はポイントフォワードの翼だ。再びヨロシク」
洸「おう。」
翼と洸は握手をした。
翼「………!」
洸「………ニヤリ」
洸は手に力を入れていた。
翼(握力勝負か。いいだろう!返り討ちにしてくれるわ!)
翼も負けじと手に力を入れた。
武(なにしてんだ?こいつら)
武実は何が起こっているかまったくわからず、ボーっと二人を見ていた。
翼「ふぐぐぐぐ!」
洸「ぐぅぅぅう!」
二人の勝負はデッドヒートしている。
20秒後。
翼「くはっ!」
洸「うぅっ!」
二人は同時に手を離した。
翼「いってぇぇぇぇ!」
洸「いててててて!」
武「は?なにしてんの?」
翼「こ、この子が握力勝負してくるんだもん!」
洸「お前もだろ!挨拶代わりにひねりつぶしてやろうと思ったのによ!」
翼「つぶされてたまるか!」
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