百階の古塔~準備~

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「……なかなか反応力がいい」 いや……俺は学年でもごく一般的な点数をとる人間だぞ?そんなに頭良くないって。 「……そうなの?」 ああ。 「……話は変わるけど進む?」 ちょっと待ってくれ、聞きたい事がいくつかある。 「………?」 この古塔は何のために建てられたんだ? 「……私の内蔵メモリに建てられた理由が入っていない、わからない」 ならもう一つ、この古塔に一度入ったら? 「……頂上に着くまで外には出られない」 ………予想通りだ。 「………?」 いや……念の為に聞いておいただけだ。 ………さてとそろそろ入るか。 夕は一緒に来るのか? 「……それが私の役目」 そうか……一人だと心細いから助かる。 「……感謝します」 俺は頷き、壁を潜った。 ……………… ここは…………。 そこには一つの集落があった。
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