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俯いた美野里の足元にポタッと涙が落ちる。
「・・・美野里
僕は君の先生としてじゃなくて
やっと 一人の男でいられるようになった。
好きだよ。
これからも僕の側に居て欲しいんだ・・・
来週 もう僕は赴任先に引っ越すつもりだ。
美野里 一緒に行こう。
隣の家じゃあ 物足りない
生徒と教師じゃ 我慢できない
僕と同じ部屋で 暮らして欲しいんだ。
朝も夜も 側にいて
それとも ・・・やっぱり ここに残りたいのかい?」
ヒヒン・・・
太一が鼻面で美野里の背中を押した。
フモッフモッ・・・
急かしているのか執拗に鼻息を髪の毛や俯いた美野里の顔にかけてくる太一
とうとう美野里は顔を上げ
「わ わかってるよ 太一・・・
あ あの・・・・・
ここを離れるのって
思ったより
私にとって
大きなことだったみたいで・・・
泣いてばかりで ごめんなさい
でも・・・ それでもやっぱり 私は 聡さんの側がいいんです
聡さん わたし 一緒に行っていいですか?」
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