ある休日の早朝

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     歩くこと5分、最寄り駅が遠くに見えてきた。友哉から妙な電話がかかってきてからすでに20分経っている。現在朝の6時40分。 ベッドで横たわっていた私は、不思議とアラームの時刻の前に起きたのだ。 さらなる睡眠を得んとする欲求もなく、私は自室のソファーに座り込みタバコに火をつけた。  友哉から電話がかかってきたのはちょうどそのときだ。 内容は実に日常的なものだった。今の気分とか、今日の予定とか、まるでカップルがするような会話だった。 でも、そこから重要な話題に発展することもなく、電話は切れた。  だから妙だと思ったのだ。 15のときに知り合ってから社会人となった現在まで、そんな電話は一本たりともなかったと記憶している。 男の電話なんてそんなものだ。 面と向かい合って話せばげらげらと何時間も話題が絶えないのに、電話となると用件だけで切ってしまう。 もしかすると他の人にとっては違うのかもしれないけど、少なくとも私と友哉の間ではそうだ。
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