ゆるっ娘モモちゃん 2 穢されたアイドル編

14/62
前へ
/62ページ
次へ
モモと奈緒と俺は萌絵梨ちゃんを交えて食堂で昼食を食いながら作戦会議をしている。 ということはつまり、今朝もザーメン写真集が置かれていたということであり、イベントを求めているモモたち(俺も含む)にとっては予定通り・思惑通りの進行になっているということだ。 ちなみに作戦会議兼会食の場となっている四人掛けテーブルの席次だが、俺は最初は狙いどおりに萌絵梨ちゃんの正面を確保していたのだが、「尾奈くんはかわいい子の正面に座ったら鼻の下が伸びてマントヒヒっぽくなるから美園ちゃんを動揺させちゃうし、隣だとベタベタ触ろうとするおそれがあるから、離れときなさい」というモモの言葉で、強制的に斜め前の席に移された。 よって、萌絵梨ちゃんの向かいにモモ、モモの右隣が俺、萌絵梨ちゃんの横が奈緒、という席次に落ち着いた。 こいつ(モモ)め、さては俺に気があるから少しでも萌絵梨ちゃんから遠ざけておきたいんだな。 と、俺は思うことにした。 そうでも思わないと憎たらしくてモモをぶん殴りたくなるから。 「わたしなんかのために、ありがとうございます! ……でも、どうやって犯人を見つけるんですか?」 鈴のような声が食堂の一角の空気を心地よく揺らした。 テーブルに備え付けの丸椅子にちょこんと腰掛けた萌絵梨ちゃんは、強力な?助っ人たちの出現に目を輝かせたり、ちょっと不安げになったりと、表情をころころ変える。 そのどれもがかわいくてスイートだ。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

650人が本棚に入れています
本棚に追加